はじめまして、のびママです。
愛する日本を離れ、数か国を点々とし、現在はドイツで子育てをしています。
日本の詰め込み型教育ではこれからの国際社会で活躍できる若者は育たない?
世界で活躍するためには、英語を学ばせればいいの?
など日本の教育システムの問題点が指摘される度に、
「わが子は一体どこで育てればいいの?」
と途方にくれる親御さんは少なくありません。
どの国なら正解、という一律の答えはありません

最重要:わが子の個性に合わせて、学び舎を選ぶ
「自分は海外の経験がなかったからわが子には」
「これからは英語が必須だからインターへ」
わが子の幸せを願うあまり、親はさまざまな願いをわが子に押し付けてしまいがちです。
見逃してしまいがちなのが「すべての子どもに当てはまる正解の進路はない」ということです。
例をあげてみます。
ケース①シンガポールで進学校に通うのんびり屋のAくん
投資家としてご活躍だったお父様のすすめでAくんは3歳の時に、シンガポールにお母様と移住します。Aくんの教育のための母子移住です。
シンガポールでは英語と中国語はもちろん、教養のためにと習い事もこなし、そのかいあって有名な進学校に入学しました。
ご両親が立派なキャリアを持ち、社交的で、月に何度かホームパーティーを開かれるご家庭でした。
私がAくんに会ったのは、まだ彼が5歳のころでしたが、彼が子ども同士のやりとりでも控え目でのんびり屋という印象でした。それが彼の気質だったのでしょう。
10年後、彼はシンガポール進学校での競争に疲れ、お母さまと共に日本に帰国を決めます。
ケース②日本の伝統的な女子校から、ドイツへ進学したBさん
Bさんはお父様がドイツ人、お母様が日本人のミックスルーツ(日本でいうところの「ハーフ」)を持つ女の子です。
Bさんは東京で生まれ育ち、お母様の母校である女子校に進学します。
ある一定の年齢になるまで本人も気づかなかったようなのですが、彼女は日本で育ちながら、ドイツ人の父親の「性別を問わない考え方」に影響を受けていました。
けれども女子校では「良き母となる女性」を目指した規律がある。少しずつ、どちらの型に自分を合わせればいいのか、男性と同じように専門職でバリバリ働く女性に憧れる彼女は悩むようになります。
エスカレーター式で大学まで進学できる学校でしたが、彼女は何度か夏休み中のホームステイを経て、ドイツの大学→大学院へと進みます。
最重要:わが子の個性に合わせて、学び舎を選ぶ
両方のケースで共通するのは、
- 最初は「親の希望」が優先された進路選択をしていた
- 後にお子さんの個性に合わせた環境へ進路変更
ということです。
もしかすると、ご両親は一時がっかりされたかもしれません。
でも最後にはお子さんに適した道を進ませてあげた。
立派なご両親です。
反対に、この2ケースのように進路変更せずに親の希望を押しすすめた結果、通っている学校でついていけなくなった、なじめなかった、コンプレックスばかりが募り、最終的に親子関係まで影響を及ぼしてしまうというかなしいケースも耳にします。
「どの国/どの学校で学ばせるべきか」という問いに対する答えは、それぞれの子どもによって違います。
子どもの適性・個性を考慮した、ベストな環境を与えてあげましょう。